デスゲームの黒幕を愛の力でなんとかする方法
- 著者:
- クレイン
- イラスト:
- イトコ
- 発売日:
- 2024年12月04日
- 定価:
- 836円(10%税込)
「僕のそばにいる限り、大切にしてあげるから。いい子にしていてね」
王立魔術学院卒業の日、マリオンは突如デスゲームに巻き込まれてしまう。その黒幕は二年前に卒業した公爵子息のセルジュ。マリオンは誰も殺さず自分も殺されないよう必死に立ち回ったものの、結局は死んでしまった……が、気付けば入学前に時間が戻っていた!? マリオンはあの惨劇を繰り返させないために、デスゲームの開催理由であったセルジュの妹の死を防ぐため奔走する。しかしなぜかセルジュにまとわりつかれ、強引に婚約者にされ純潔までも奪われてしまい……。
サイコパス黒幕公爵×魔術偏狂令嬢、愛か死か、究極の選択から生まれるタイトロープロマンス。
マリオン
恋愛にもお洒落にも興味のない子爵令嬢。魔術をこよなく愛している。デスゲームに巻き込まれ死んでしまうが……。
セルジュ
学院卒業後、若くして公爵となった有能かつ整った美貌を持つ天才魔術師。品行方正な好青年に見えるが……。
「さて、長い移動で疲れたよね」
これはこのまま寝かせてくれる流れかと、マリオンがわずかに期待したところで。
どん、とセルジュに胸元を押され、そのまま寝台に倒れ込む。
「…………え?」
寝台に沈み込んだマリオンの上に、セルジュが乗り上げる。
そしてマリオンの両手を頭の上でまとめて押さえつけると、そのまま口付けをしてきた。
間抜けにも開けてしまった口に、またしても容赦なく舌を差し込まれる。
いやらしい水音を立てながら、散々マリオンの口腔内を嬲り、マリオンの着ていたドレスの金属フックを外し始める。
このままではいけないと、手を拘束されているマリオンは必死に首を横に振って、なんとか彼の唇と舌から逃れた。
「ちょっと待ってください! あまりにも……!」
婚約が成立したからといって、手が早すぎる。マリオンは慌てた。
「まだ結婚していないのに……!」
「うん。結婚自体は待ってあげるけど、逃げられるのは嫌だからね」
そしてセルジュは片手で器用にマリオンのドレスを脱がしてしまうと、その下に着ていたコルセットにも手をつけ始めた。
だが体の形にきっちりと編み上げられているコルセットは、器用なセルジュであっても手間取ったようだ。
わずかに苛立った表情を浮かべると、指先に鋭い風を纏わせ、コルセットの編み紐を全て切ってしまった。
一気に胸元が緩くなり、身を守る鎧が失われ、マリオンの肌が粟立つ。
抵抗したくとも体重をかけられ押さえつけられてしまえば、マリオンにできることなど何ひとつなかった。
あっという間にドロワースも脱がされて、マリオンは生まれたままの姿になる。
その美しい裸身を前に、セルジュは目を細めてうっとりと感嘆のため息を吐いた。
「ああ、マリオン。とっても綺麗だ」
普段ヘラヘラとしていて何を考えているかわからないセルジュが、わりと真面目な顔と声で言った。
「……本当はさ、これも結婚まで待ってあげてもいいかなって思っていたんだけれど」
それはぜひ待ってほしい。
そしてその隙になんとか逃げる方法を──とマリオンが考えたところで。
「絶対に君、逃げる気がするから。やっぱりここで完璧に僕のものになってもらうね」
思考が読まれていたらしく、あっさりとマリオンの淡い期待は打ち砕かれた。
なぜ彼はこんなにも自分に執着しているのか、その理由がわからない。
セルジュの手が、マリオンの体を這い始める。
もちろん他人に素肌を触れられることなど初めてで、くすぐったさに思わずマリオンは身悶えした。
「……綺麗な肌をしているね。すべすべで真っ白だ」
セルジュが嬉しそうに呟く。恐怖と羞恥で思わずマリオンはぎゅっと目を瞑ってしまった。
だがそうすると肌を這うセルジュの手のひらの感触が、余計に生々しく感じてしまう。
「んっ……はっ……」
与えられる刺激に不思議と息が切れ、びくびくと体が震えた。
「ずいぶんと敏感だね」
嘲笑うように言われ、ふしだらだと思われているのかとマリオンは思わず泣きそうになる。
すると宥めるようにセルジュの唇が降りてきて、マリオンの顔中に触れるだけの口付けの雨を降らせる。
言葉とは裏腹に、その唇は酷く優しくて。マリオンは混乱する。
(──まるで本当に愛されているみたいだわ)
やがてセルジュの手のひらが、マリオンの豊かな乳房に包み込むようにして触れる。
優しく揉み上げられるうちに、その頂きが色を濃くして硬く勃ち上がり、甘く疼く。
刺激が欲しくて切なげに自己主張しているそこを、セルジュが指先で弾く。
「ひっ……!」
搔痒感が満たされたような甘い快感に、マリオンが思わず高い声を上げれば、セルジュは敏感なその実をさらに指先で摘み上げ、強めに押し潰した。
そして痛みが快感を凌駕しそうになると、また指の腹で摩るだけの優しい刺激に切り替える。
「や、あ……っ、ああ……!」
未知の感覚にマリオンは怯え、震える。弄られているのは胸だけなのに、なぜか下腹部が熱を持ち、疼く。無意識のうちに勝手に腰が震える。
追い詰められているような感覚に苛まれて思わず身を捩るが、セルジュに四肢で寝台に縫い止められ、逃してもらえない。
セルジュの手が乳房を痛くない程度の力で鷲摑みにすると、今度はその頂きに唇を寄せて口に含んだ。
「んああっ……!」
ちゅうっと小さな音を立てながら吸い上げられ、舌で根元から舐め上げられ、さらには歯を立てられて、鼻から抜けたような甘ったるい声が漏れてしまう。
(お腹の奥が熱い……)
下腹部が熱を持ってじくじくと疼く。胸を弄られるたびにその感覚はどんどん酷くなり、マリオンを苛む。
堪えきれないその何かを逃そうと、思わず脚を閉じて内股を擦り合わせようとしたところで、それに気付いたセルジュに腕を差し込まれ、大きく脚を割り開かれてしまった。
普段秘されている場所が外気に触れ、セルジュの前に晒される。
そこはすでにしとどに濡れており、いやらしくてかっていた。
「ふふ。よく濡れてる。気持ちがよかったんだね、マリオン」
あまりの羞恥に耐えきれず、とうとうマリオンの目から涙がこぼれた。
だがその涙がセルジュの心を動かすことはなく、彼は「しょっぱい」と文句を言いつつその涙を舌で舐め上げるだけだ。
胸を刺激していた手が下へと伸ばされ、そのよく濡れた割れ目へと触れる。
自分でもまともに触れたことのない場所を、セルジュに容赦なく触られて、マリオンの体が衝撃で小さく跳ねる。
「そこ、だめ……!」
思わず上げた制止の言葉は、もちろん無視された。
割れ目の内側を、蜜を纏わせた指先でぬるぬると探られ、やがてマリオンを苛む疼きの中心である小さな神経の塊が、蹂躙者に見つかってしまった。
柔らかな皮に包まれたままのそこを、容赦なく根本から擦り上げられて。
「あああっ……!」
これまでに感じたことのないような強い快感が、マリオンを襲った。
「やっぱり女の子はここが一番好きなんだね。いっぱい弄ってあげる」
マリオンが激しく反応を示したことが嬉しかったらしい。
セルジュは顔を輝かせて、執拗にその小さな陰核を嬲り始めた。
「や、だめ……あ、ああ……!」
擦られ、押し潰され、摘まれるたびに、快楽が蓄積されていく。
「セルジュ様、もう、だめ。助けて……!」
迫り来る何かから逃げたくて、思わずマリオンはセルジュに助けを求める。
すると彼は口を三日月のようにして、ニタリと笑った。
「うん。助けてあげる」
そして痛いくらいに勃ち上がり、真っ赤になった小さなそれを、ぎゅっと強く押し潰した。
マリオンの内側に溜め込まれたものが、一気に弾けた。
「ああああっ……!」
下腹をぎゅうっと内側に引き絞られるような感覚に、腰がガクガクと跳ね上がった。