ソーニャ文庫

歪んだ愛は美しい。

理系侯爵が欲情するのは私だけのようです!?

理系侯爵が欲情するのは私だけのようです!?

著者:
こいなだ陽日
イラスト:
青禎たかし
発売日:
2024年04月03日
定価:
847円(10%税込)
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「君を好きで好きすぎて……××した」

憧れの研究所があるラッチランド侯爵領へ異動になった草官のセーネ。セーネの論文を評価してくれた侯爵エルダリオンは、高位貴族でありながら草官の資格を取得し、自ら害のある草を駆除もするという変わり者。そんな彼にセーネは敬意を抱きつつ、駆除活動に同行する。ある日、セーネは駆除中に害草の黒い液体を浴びて服が溶かされてしまう。液体がセーネの身体に害があるのではと、エルダリオンは真剣に乳房をまさぐって確認し……。

変わり者堅物侯爵×草オタ理系令嬢、恋愛に朴念仁同士の迷走ラブコメディ。

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登場人物紹介

セーネ

セーネ

二十四歳。草官となった理系女子。害草オタク。憧れていたラッチランド領の研究所で働けることになって……。

エルダリオン

エルダリオン

ラッチランド侯爵。三十歳。害草の研究・駆除を率先して行う変わり者。女っけなしの堅物だったが……。

お試し読み

「はぁっ、ん、あぁ……」
 呼吸が激しく乱れる。持て余した熱を逃がすかのように腰が左右に揺れた。
 指と舌で執拗に嬲られて、ぎゅっとシーツを握りしめると、ふとエルダリオンがセーネを見つめた。視線が交わると、彼の端正な顔が近づいてくる。
「んっ!」
 ずっと胸だけを舐めていた唇がセーネのそれに重ねられた。濡れた唇を押し当てられて、痺れるような感覚がする。
 深い口づけに呼吸もままならない。胸を執拗に弄られつづけて、とうとうセーネは高みに押し上げられてしまう。
「──っ!」
 びくびくと腰が跳ね上がる。踵がシーツの上を滑り足がぴんと伸びた。舌が縮こまる。
 無の世界に放りこまれたかのように、なにも考えられなくなってしまった。それからすぐに全身が快楽に包まれる。強張っていた身体は糸が切れたように脱力した。ろくに力が入らなくなり、指先が微かに震える。
 そんなセーネを見てエルダリオンが目を細めた。とても満足そうである。
 頭がぼうっとしたまま荒い呼吸をしていると、彼はセーネの足を割り開いた。秘めたる部分がエルダリオンに見られてしまう。
「濡れて、ひくついている……! やはり、先ほどの現象は達したとみなして間違いないだろう」
 足の付け根にエルダリオンの顔が寄せられた。
「すごいな……本当にガル草にそっくりだ」
「……」
 彼の台詞で、ようやくセーネは冷静さを取り戻し始めた。
 ガル草というのは、女性器にそっくりの花を咲かせる害草だ。
 セーネも彼の性器を見て真っ先に害草を連想したので、エルダリオンと自分は似たもの同士かもしれない。初めて本物を見たら「似ている!」と感動するのだ。
 絶頂の要因でひくつく蜜口を彼は観察していた。
「すごい……なんて光景だ。これは興奮する……」
「……っ、そんな感想、わざわざ口に出さないでください」
「なぜだ? 君のここがかわいくて……ああ、これもきっと夢に見そうだ。死ぬときだって、走馬灯で思い出すかもしれない」
「やめてください」
 セーネは真顔になった。夢に見られるのも嫌だけれど、今際のきわに思い出されるのも大概だ。
「嫌そうなのに、ここがかわいく震えているのがたまらないのだが……君のせいで俺の性的嗜好が歪んでしまったのかもしれない」
「えっ」
 いきなりなにを言いだすのか……と思った刹那、エルダリオンの指が花弁を左右に開く。内側に隠されていた桃色の粘膜が暴かれてしまった。
「……っ!」
「薄桃色……君の爪用塗料よりも明るい色だ。この色を見るのは初めてだ。セーネ色とでも名付ければいいのか」
 新種を発見したような調子で彼が命名する。セーネはとっさにきつく言い返してしまった。
「名付ける必要はありません!」
 ただエルダリオンの発情状態を鎮めたいだけだった。それなのに、どうしてここまで辱められなければならないのか?
 そもそも、この部屋に入ってすぐに見たときの彼はとてもつらそうだった。しかも、身をもって彼を鎮めると言ってもエルダリオンは拒んだのだ。
 それなのに今の彼はとても元気そうで、時間が経つにつれて饒舌になっている。
(まさか、あの害草特有の発情効果だったりする?)
 考えたところで答えはわからない。
 エルダリオンは広げた蜜口に唇を寄せて媚肉を舐めあげた。ぴりっとした鋭い快楽が走り抜ける。
「ひあっ!」
 びくりと腰が浮いた。
「はぁ……っ、これが君の味か。なんと素晴らしい。これをセーネ味と……」
「だから、名付けないで……んあっ!」
 彼が蜜口に舌を差しこんできた。肉厚な舌がセーネの内側を探ってくる。
「んっ、あぁ……っ。そんなとこ、舐めちゃ……やぁっ……」
 胸に触れられたときとはまた別の感覚が襲いかかってきた。奥から蜜が溢れて彼の顔を濡らしていく。エルダリオンの髪が太腿を擦る感覚にまでぞくぞくした。彼の舌はセーネの中を舐め回した後、今度は抜き差ししてくる。
「んうっ! あっ!」
 ずん、ずんと規則的な律動で舌が抽挿された。本来ならば男性器を抽挿する場所を舌で責められる。舌が入ってくる瞬間も、抜かれる瞬間も、どちらも気持ちいい。エルダリオンの唾液とセーネの愛液で、秘処はしとどに濡れそぼる。
「香りが強くなってきた。いい香りだ。セーネ臭……いや、それでは響きが悪い。このかぐわしさに相応しいようセーネ香と……」
「いい加減、名付けるのはやめてくださ……っ、ん」
 セーネの内側が柔らかくほぐれると、舌の代わりに指が入ってきた。舌では届かない場所まで指先がたどり着くと、一瞬だけ痛む。
「っあ……!」
「ぬるぬるして、ひくひくして、温かくて、指にまとわりついてくる……! こんな狭い所に俺のものを入れるというのか? なんてことだ……君も俺も大変なことになってしまうぞ」
 彼は色々と呟いているけれど、セーネはそれどころではなかった。粘膜を指の腹で擦られて、再び快楽の波にさらわれてしまう。
「はぁ……ぅ、あ……」
「そういえば、ここもぷっくりと膨らんで……とても美味しそうだ」
 エルダリオンはセーネの中を指で刺激しながら、花芯に口づけてきた。
 すると、胸よりも身体の内側よりも、もっと強い快楽が弾ける。
「あぁ──」
 硬くなった蜜芽を彼の口内で転がされた。舌でつつかれると右に左に逃げてしまうそこは、上下の唇で挟まれ捕らえられてしまう。唇の裏のぬらりとした粘膜に包まれて、ただひたすらに快楽を享受した。
 蜜口に差しこまれた彼の指は、いつの間にか二本に増えている。なぞられたり、指の腹でとんとんと叩かれたり、指を揃えて抜き差しされたり、様々な角度からセーネを気持ちよくしてきた。
 下腹部に熱がこもっていく。
「やぁ……っ、侯爵様っ、ん……。もう……っ」
 いやいやと首を横に振るけれど、返事はない。エルダリオンの唇は蜜芽を愛でていて、言葉を発することができなかった。蜜芽に舌を押し当てられた拍子に内側から指で押されて、その両側からの刺激でセーネは一気に絶頂へと誘われる。
「──っ」
 愛液がしぶいて内側の指をきつくしめつけた。媚肉がうねるのが自分でもわかる。
 高みに上りつめたセーネの身体から力が抜けるのを確認し、彼は指を引き抜いた。

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