ヤンデレ王子は変わり者令嬢を決して逃がさない
- 著者:
- 茶川すみ
- イラスト:
- 天路ゆうつづ
- 発売日:
- 2024年05月07日
- 定価:
- 836円(10%税込)
「僕の頭の中は、君のことだけだよ。十年前からずっと」
辺境伯令嬢ジゼルは社交界に興味がなく、生き物を育てることが好きな変わり者。彼女の唯一の友達は金色トカゲのレミー。ある日、辺境伯家に突然アルフォンス王太子が来訪し、とんでもないことを言い出した。トカゲのレミーが実は第二王子レオナルドが魔法の力で変身した姿なのだと――。トカゲのレミーは美麗な王子レオナルドへと変貌しジゼルに求婚! ジゼルは十年も騙されていたことに怒り拒絶するが、粘着質のレオナルドが諦めるわけもなく……。
特異な魔法を操る粘着王子×生物学者を目指す小動物系令嬢、執着一途な拗らせ初恋ロマンス!
ジゼル
辺境伯令嬢。生き物の世話と研究が好きな変わり者。金色トカゲのレミーを大事にしていたが……。
レオナルド
第二王子。特異な魔法を操ることができる。愛が深くて重すぎる自覚があるが自制が壊れ気味。
何度も何度も、わざとらしいほどに音を立てながらじっくりと首筋に口付けられる。レオナルドが口付けたところは唾液でなまめかしくきらめき、ジゼルの健康的な肢体を艶やかなものへと変えさせていった。
「……ふっ……!」
レオナルドの舌先が、つうう、と首筋を伝って下へと下りていく。舌が這ったあとには唾液の道が残り、徐々に範囲を広くさせていった。
「……っ!」
舌で舐められながら、唐突に両肩の辺りに何か温かなものが触れた。まるで鳥の羽根に撫でられているようなかすかな感覚のそれ──レオナルドの指先は、舌と同様にジゼルの体を下降しながら柔らかく撫でていく。
不埒な両手は、舌よりも一足先にたわわな双丘へとたどりついた。指は横のほうから脇腹の辺りを優しく撫でると、今度は胸の輪郭に沿うようにじっくりと撫でていく。焦燥感を煽るようなその緩慢な動きは、ささやかでありながらも主張が強い。
「……ふっ、ぅ……」
全身の毛が粟立つような感覚が、意識をことごとく攫っていきそうになる。拘束された身をよじって、ジゼルはその感覚から逃れようとした。しかし──。
「逃がさないよ」
レオナルドの両手が震える双丘を鷲摑みにし、ジゼルは思わず身を竦めた。
白い丸みを下からすくい上げるようにして持ち上げると、先の尖りを刺激するようにふるふると上下に揺らし、レオナルドは指の腹を使って胸の外周を優しく撫でていく。その間、彼の舌は魅惑の谷間を舐め下ろしたかと思えば舐め上がり、まるでそこに残る汗をくまなく舐めとっているかのようだった。
(やだ……っ、や、なのに……!)
レオナルドの愛撫に、ジゼルの体は心とは裏腹に素直に反応してしまった。羞恥と快楽でやんわりと薄紅色に染まり、こまかな震えが止まらない。甘い声など絶対に聞かせてやるものか、と思い、必死に唇を引き締める。
「……ふ、っ……」
「ねぇ、ジゼル。諦めて受け入れたほうがいいと思うよ?」
レオナルドの指先は、胸のふくらみの外周から時間をかけて内側へと迫ってくる。いやに優しい指先が、桃色の頂をつん、と捉えたとき。ジゼルの体は、無意識のうちに寝台から跳ね飛んでしまった。
「……っ!?」
「……あぁ、とてもいい反応だね。素敵な体だ」
レオナルドは、今度は頂の周囲をくるくると円を描くようにして撫でていく。次に、きわめて弱い力で桃色の突起を上からふに、と押さえつけた。
「あぁ……ジゼルの乳首は、とても可愛らしいね。小さな果物のようだ」
尖りを押さえつける指に、次第に力がこもっていく。
ぐう、と上から押され揺らすように刺激されると、胸の奥からぼんやりとした気持ちよさが滲み出てくるような感じがした。その感覚を振り払うべく、ジゼルは躍起になって何度もかぶりを振る。
ふと尖りを解放され、ほっと息をついたのも束の間。今度は突起を、指先できゅっと摘み上げられる。
「──ひぅっ!」
唐突に訪れたはっきりとした快感に、ビクンと体が跳ね飛ぶ。ジゼルは初めて感じた鮮烈な快感に、思わず震えながら瞠目した。
「ねぇ、ジゼル。こちらを見てごらん?」
片手で後頭部を掴まれ、ぐっと頭を下に向かされる。そこには、わざとらしく舌を出しながらジゼルの胸の合間を舐め、指先で胸の蕾を挟み込むレオナルドの姿があった。
「真っ赤に熟れて、触ってくれと主張しているのがわかるかい?」
「っ、そんなこと──!」
レオナルドは摘み上げたそれを、くりくりと指先でひねり上げる。体の内側がざわつく感覚に、ジゼルは目を固く瞑った。
(だめっ、気持ちよくなるなんて、そんなこと……!)
体の中心に、意に反して淫らな疼きが溜まってきているのがわかる。大事なところ──男を受け入れるためのところが、きゅんと切ない。ジゼルは無意識のうちに、そこに力を入れてしまっていた。
「だめだよ、目を閉じたら」
「──ひっ!」
唐突に、胸の頂に痛みにも似た快感が走り抜ける。思わず目を見開くと、レオナルドが薄桃色の頂を前歯で挟み込んでいた。
蒼の瞳とかっちりと目が合う。レオナルドは頂を歯で挟み込んだまま、口の中で、舌を使って先端をつついてきた。
ぞくぞくとする快感に思わず顔が歪む。目を瞑ったらまた嚙まれるのでは、と恐ろしくなり、目を閉じてしまいそうになるのを必死で我慢した。
ジゼルの顔を見つめながら、レオナルドは一度顔を離す。そして、ほう、と恍惚の吐息をついた。
「……はぁ。君は本当に可愛らしい。怯えている姿なんて、もう……最高だ」
レオナルドは再びジゼルの胸元に顔を埋める。先ほどまで歯で挟んでいたところを今度は思いきり口の中に含むと、音を立てて吸い込みながら舌で舐め転がしてきた。同時にもう片方の尖りも指で淫らにいたぶられ、強く摘まれる。
途端、びりりとした何かがジゼルの腰の辺りから背筋を伝い上がっていった。まるで、陸に打ち上げられた魚のよう。体が勝手に跳ね飛んでしまってどうしようもない。
「や、ぁ……っ!」
レオナルドの唇が胸から離れ、唾液に塗れる熟れた果実にふう、と息を吹きかけられた。そんな小さな刺激すらも大きな快感として捉えてしまい、無意識のうちに身をよじる。
「ふふっ、気持ちいい? いつもの活発な君は太陽のように眩しいけれど、快楽に翻弄されている君は……月のようにしっとりとしていて、こちらも素敵だね……」
レオナルドは蒼の瞳を潤ませて、うっとりと笑む。彼の表情を彩る艶やかな微笑みは徐々に深まっていき、今はどこか狂気じみた不気味なものへと変化していた。瞳孔は、丸く開ききっている。
レオナルドは舌で胸の尖りを嬲りつつ右の手をゆっくりと下降させ、ジゼルの薄い腹を大事そうに撫でさすった。下生えを柔らかく梳ったあとはさらに下へ進み、女の大事なところに──。
「──!? だめっ!」
ジゼルはレオナルドがこれから目指しているところを察して、足を固く閉じ合わせようとした。レオナルドは片手でそれを制し、胸から顔を離して愉悦を滲ませた嗜虐的な笑みを浮かべる。
「だめ? けれど、これから君のここは僕のを受け入れるんだ。しっかりとほぐさないと、辛い思いをするのは君だよ。……あぁ、それとも、破瓜の思い出にあえて痛くしてあげたほうがいいのかな?」
レオナルドはジゼルの足の間に膝を割り入れて閉じられないようにすると、両手でジゼルの膝裏を掴み、膝が胸につくほどに力強く上へと引き上げた。自然とジゼルの秘裂は彼の眼前にさらけ出され、あまりの羞恥でみるみるうちに顔に熱が集まり目が眩む。
「いやぁっ……!」
「はぁ……とても、綺麗だ……」
「いやっ! やだぁっ、見ないで!?」
「……ひくひくして……いやらしく、動いているね……そんなに僕が欲しいの? ……あぁ、どうしたらいいんだろう、たまらないよジゼル。……今、気持ちよくしてあげるから……」
感極まった様子のレオナルドはジゼルの秘部にためらいもなく顔を埋めると、秘裂全体を下から大きく舐め上げた。
「……ひっ!?」
誰にも見せたことのない女の大事なところを、よりにもよってレオナルドに舐められるだなんて。彼は美麗な顔をとろりと蕩けさせて、まるでジゼルのそこからさも美味しい水が湧き出ているかのように、夢中でそこに舌を這わせている。
「や、やだぁっ! そんなところ舐めないでっ、いやぁっ!」
「はぁ……ジゼル……いい、匂いだ……」
レオナルドは秘裂の上のほうにちんまりとついている敏感な蕾を、皮に包まれたまま舌でべろりと舐めた。
「ひぁっ!」
そこを舐められた途端、強い快感が視界に星々をちりばめさせる。レオナルドは舌の先端を尖らせ、蕾を弾くようにちろちろと舐めていった。
「やっ、あ、あぁ……!」
口が、閉じられない。あまりの快感に、唾液すら飲み込めなくなり口の端から垂れていく。ジゼルの秘処は快感でわななき、狭い中から次第に蜜をこぼし始めた。