自己肯定感が高すぎる公爵様が溺愛して放してくれません!
- 著者:
- こいなだ陽日
- イラスト:
- 笹原亜美
- 発売日:
- 2023年01月07日
- 定価:
- 836円(10%税込)
君は俺を好きで好きで、
大好きでたまらないんだ!
ある事情から伯爵令嬢アマリアの身代わりとして、他国の大学を受験したユーネ。無事に首席合格したものの、なぜかトゼ公爵であるセヴェステルに付きまとわれて!? 目立たず学業に邁進したいのに、「彼女は自分に惚れている!」と思い込んだ彼は斜め上の超ポジティブ思考でグイグイ迫ってくる。そのせいで周囲の令嬢たちから妬まれ嫌がらせをされるはめに。圧が強くてうっとうしい彼から逃げたいユーネだが、甘く熱い想いに翻弄されて……。
美貌の公爵×身代わり令嬢、超ポジティブ思考の彼に甘く囲い込まれて……。
ユーネ
好奇心旺盛で勉強大好きな働き者。伯爵令嬢アマリアの身代わりとして大学へ入学する。
セヴェステル
公爵の当主。超ポジティブ。ユーネの言葉はすべて自分への好意であると認識して……。
「俺の愛しい人、俺の運命の人」
セヴェステルは後ろから優しくユーネを抱きしめた。ユーネの背中に彼の胸板が当たる。筋肉のついた硬い胸だ。これが男性の身体なのだとどきりとする。
「愛している」
セヴェステルは立ったままユーネの首筋に顔を埋めた。さらりと流れてきた彼の前髪に肌をくすぐられて、小さく身をよじらせる。彼はユーネが羞恥で戸惑っていることがわかっているのか、無理に身体を見ようとはしない。後ろから抱きしめたまま優しくユーネの身体をなぞる。
腰やお腹を撫でていた手が上がってきて胸の膨らみに触れた。彼の指が肌に沈む。セヴェステルの大きな手に包みこまれたそれがゆっくりと揉みしだかれる。
「あっ……」
胸の先端がじんと痺れて硬くなった。その部分が掌で擦れると腰が疼く。
「ああ、君のここはとてもかわいいことになっているんだろうな。早く見たいよ」
乳嘴を摘ままれ、強い快楽が身体を駆け抜けていった。
「んうっ」
「そんな声を出すんだね。ふふっ、胸の先もどんどん硬くなっていくよ。腰も揺れてる」
「だって……、そんなふうにされたら……っ、んうっ……」
立ったまま後ろから胸に触れられる。通常ならベッドの上でされるだろう行為にユーネはわけがわからなくなってしまった。くにくにと指先で乳嘴を引っ張られたり押しつぶされたりすると膝が笑って立つのもつらい。
勝手に腰が揺れて、彼の身体に押し当ててしまった。
「あっ……」
背中に柔らかな和毛と熱く硬いものが触れる。それがなんであるのかユーネはすぐにわかった。裸で抱き合っているし、位置的にはあれで間違いないだろう。
「本当に、君はかわいらしい」
セヴェステルはそう言うと、今度は自分から腰を押し当ててきた。熱く硬いものがユーネの肌をぐりぐりと擦りあげる。
「はぁっ、ユーネの肌はすべすべして気持ちいいな」
「うう……っ、あぁ」
胸をいじられながら男性器を擦りつけられると頭がくらくらしてきた。足の付け根がむずむずして、熱くなった部分から溢れた蜜が内股を伝っていく。
「セヴェステル様。私、もう立っていられなくて……」
「おっと、すまない。君は後ろ姿まで最高に愛らしいから、つい」
セヴェステルはユーネを抱き上げるとベッドに運ぶ。仰向けに寝かされたユーネは、セヴェステルに身体を上から下までじっくりと見られてしまう。本当は手で隠したかったけれど、快楽に酔った身体は思い通りには動いてくれない。
「なんて綺麗なんだ……!」
セヴェステルは感動に声を震わせて、つんと尖った胸の頂きを指先で摘まんだ。ゆっくりと顔を近づけて乳嘴を咥える。
「ひあっ!」
敏感になっていた部分をぬめった粘膜に刺激されて腰が跳ねた。
「色も形もかわいい。……君の身体の一部というだけで、たまらなく愛おしい」
セヴェステルは先端を吸い上げながら甘噛みしつつ、空いているほうの手を下腹部へと滑らせていく。それだけで、ぞくぞくとしたものが背筋を走り抜けた。
羞恥に目が潤むと、セヴェステルがユーネの顔を覗きこんできた。
「俺を好きだという気持ちが溢れたその顔……っ、ああ……っ、もう!」
「んっ!」
唇が重なる。今度は隔てるものがなく、裸の胸同士が擦れあった。
乱暴ではないけれど、食べられてしまうのではないかと錯覚するほど熱の籠もった口づけだ。抱きしめられてぴたりと身体が密着し、太腿に彼の硬いものが当たる。
「はぁ……っ、ん」
唇を食まれ、吸われ、舌を搦めとられて、与えられる熱にくらくらしながらユーネはセヴェステルの背中に手を回した。先程は気付かなかったが、背筋も凄まじい。そして、筋肉とは違った凹凸を指先に感じる。おそらく火傷の痕だろう。
「ああ、ああ……っ! 好きだ、愛してる……っ!」
セヴェステルは感極まった声を上げる。
ユーネの小さな唇を吸いながら、セヴェステルは片手を再び下腹部に伸ばした。微かに盛り上がった恥丘をなぞった後、その奥へと指が進んでくる。
「あっ……!」
くちゅりと水音が耳に届いた。かなりの蜜が溢れていると、ユーネ自身にもわかる。
「こんなに濡れて……ああ。君の身体も俺を好きすぎて、嬉しい」
セヴェステルの細長い指先がユーネの秘裂をゆっくりとなぞる。蜜が彼の指にまとわりついて、表面をなぞられるたびに淫猥な水音が大きくなっていった。
「ゆっくりするから、力を抜いて」
「はぁっ、ん、あ……」
キスは気持ちいい。胸を触れられるのもよかった。けれど、蜜口に触れられると違った種類の快楽が襲いかかってくる。
「セヴェステル様……っ、あぁ」
勝手に腰が揺れてしまう。
「……っ、待って。そんなに動くと指が入ってしま──、……ああ、入ってしまった」
入り口をなぞっていただけの指先がユーネの中に潜りこんだ。
「本当に君は……っ! いくら俺が好きでも、んっ、ここは俺にリードさせてくれ」
気持ちよくて、生理的な反応として腰が動いただけなのだ。それでも彼は、そのすべてがセヴェステルを好きだからゆえの行為だと錯覚する。
「君の中も、俺の指を好きだ好きだと吸いついてくる。溢れんばかりの愛は伝わっているから少し落ち着いてくれないか? 愛する君には紳士的に振る舞いたいのに、このままだと俺は獣になってしまう」
ゆっくりと指を進めながら、セヴェステルは熱い吐息を吐いた。その掠れた息づかいが扇情的で胸が揺さぶられる。
「指一本だけなのに、こんなにきゅうきゅう締めつけてきて……! 待ってくれ、本当に待ってくれ。きちんとほぐさないといけないと、わかってくれ」
セヴェステルはユーネの身体の反応に舞い上がっているようだ。なんだかすれ違っているような気もするけれど、彼の根底に深すぎる恋情があるのを感じるし、なによりユーネを大切にしようとしてくれる気持ちが伝わってきて嬉しい。
セヴェステルの手つきはとても優しかった。ゆっくりとユーネの中をほぐした後、もう一本指が増やされる。
「んっ!」
初めて微かな痛みを覚えた。ユーネが歯を食いしばると、彼は手の動きを止める。
「大丈夫か? 痛いかい?」
「……っ、平気です。気持ちいいばかりだったので、驚いただけです」
つらい痛みではないし、それを上回る気持ちよさがある。大丈夫だと笑ってみせると、鼻先にちゅっと口づけられた。
「痛かったら殴ってくれ」
「できません」
「君が俺を好きなのはわかっているから、痛みに耐えられなくなったら安心して殴ってくれ。君になら殴られても嬉しい」
セヴェステルはゆっくりと指先を動かしていく。指の腹が探るようにユーネの媚肉を撫でていった。じんとした痺れと共に奥から蜜が溢れてくる。
「はぁ……っ、ん」
痛みが薄れていくと同時に、彼の指の動きが大きくなっていく。誰も受け入れたことのないその場所が彼の手によってほぐされていくのがわかった。固く閉じていたのに、柔らかくほころび始めている。
「んうっ!」
ふと、彼の指先がある一点をかすめた瞬間、ユーネの腰が微かに浮いた。きゅっと、彼の指を強く締めつけてしまう。
(なに、今の……?)
触れられた時の感覚が違う場所が一箇所だけあった。戸惑っているとセヴェステルは再びそこに指を押し当ててくる。
「んあっ、あっ、ああ……」
「ここか……! 覚えたよ。ここが、君のいい場所だ」
セヴェステルは嬉々として、その場所を指の腹で擦ってきた。
「やっ、あぁ……ん、あ。待って……ん、ふうっ、あ……そこは……!」
「気持ちいいんだろう? 中が急にうねうねしてきたよ」
得体のしれないなにかが自分の身体の奥底からこみ上げてくる。未知の感覚に戸惑うけれど、同時にセヴェステルに唇を貪られるとなにも考えられなくなった。
とんとんと指先で叩かれ、擦られ、押し当てられ……快楽の波にさらわれたユーネは意識を手放しそうになる。
「あ──!」
びくびくと全身が震えて足がもがき、踵がシーツの上を滑る。足の指先がぎゅっと丸まり、目を開いているのに一瞬なにも見えなくなってしまった。触れられている部分だけでなく、全身が快楽に包まれる。
「達したみたいだね。なんてかわいい顔をしているんだ。俺が紳士だったことに感謝してほしい。ベッドの上でそんな顔をしていたら、酷いことをされても文句は言えないよ?」
セヴェステルはゆっくりと指を引き抜くと、濡れそぼった指先を舐める。ちろちろと覗く赤い舌を見ながらユーネは荒い呼吸を繰り返していた。