最凶悪魔の蜜愛ご奉仕計画
- 著者:
- 八巻にのは
- イラスト:
- 時瀬こん
- 発売日:
- 2021年01月07日
- 定価:
- 792円(10%税込)
私は貴女の従者であり、犬であり、奴隷です!
前世で恋仲だった悪魔サマエルと死に別れたリリス。生まれ変わって再び恋を……と約束し、三百年を経て無事に再会!! 今世こそ彼と共に幸せに……と思っているのに、恋が始まらない。サマエルは彼女を崇め奉り甘やかすけれど、リリスが欲する愛だけはくれない。あげく「私を下僕としてこき使ってくださいませ!」と切望してくる始末。どうにか身体を重ねて蜜度の濃い一夜を共にできたのに、サマエルはリリスに従属する魔法を自分にかけていて――。
下僕志願の最凶悪魔×前世の記憶持ち転生令嬢、私は貴方の恋人になりたいのですけど!?
リリス
前世の記憶を持って転生した令嬢。悪魔のサマエルに恋をしている。彼に言えない秘密があるのだが……。
サマエル
絶大の力を持つ悪魔。リリスが生まれ変わるのを待ち続けた。リリスを崇め奉り、彼女のためなら何でもする。
「リリスは、私のものになるのは嫌ですか?」
しかし彼に尋ねられると、リリスは首を縦に振れない。
十八年待って、ようやく待望の瞬間が訪れたのだ。それにもしここで何もしなければ、サマエルはまたリリスに婚約者を宛てがおうとするかもしれない。
(たとえきっかけが媚薬でも、一度私を抱いたら手放したくなくなるかも……)
昔のように、恋人になりたいと思ってくれる可能性もある。だとしたら、このチャンスに賭けようとリリスは決めた。
正攻法でなくても、リリスはどうしてもサマエルともう一度恋がしたかった。
「私を、サマエルのものにして」
「ならば、私もあなたのものになりましょう」
口づけが再開され、同時にリリスのささやかな乳房をサマエルの手が覆う。
「ぁ……そこ……こすっちゃ……」
「嫌そうなふりはおやめなさい。声も身体も、可愛らしく弾んでいますよ?」
指先で乳房を捏ねられると、広がるのは愉悦に間違いなかった。
認めるのは恥ずかしかったが、サマエルに隠す意味はない気もする。
(サマエルには、隠しごとはできない気がする)
それを証明するように彼の指先がリリスの乳首を擦り、更なる愉悦を引き出し始める。
「そこ、ばっかり……」
「先端を、刺激されるのが好きなんですね」
「あっ……つまま、ないで……」
乳首を指でつままれ、すり潰すように弄られると、泡にまみれた身体がビクビクと跳ねる。強弱をつけながらの愛撫は執拗で、リリスの身体はだんだんと昂っていく。
同時に、サマエルは滑りを帯びたリリスの首筋に唇を寄せた。そのまま舌で舐め上げられると、ゾクゾクとした快感が背筋を駆け上がった。
「甘くて、美味しい匂いがします」
「だめよ、ちゃんと……ッ……洗ってない……」
「なら、まずは綺麗にして差し上げましょう」
そう言うと、サマエルは二人の位置を入れ替え、背後から抱え込むようにリリスを抱き締める。それから彼は泡を手に取り、それをリリスの肩にすり込み始めた。
途端に肌が熱を持ち、リリスの呼吸が甘く乱れ始める。
もしかしたら媚薬の効果は、悪魔だけでなく人間にもあるのかもしれない。
肩を撫でていた手が乳房へと戻り、両方の胸をゆっくりと撫で回される。
ゆっくりと、しかし力強い手つきで胸を揉まれると、リリスの呼吸は更に乱れてしまう。
「やぁ、そこ、ばっかり……」
「綺麗にしてほしいのでしょう?」
「でももう、いっぱい……擦ったでしょう……」
「なら、ほかにどこを洗ってほしいのですか?」
リリスの欲望を刺激するように、サマエルは耳元でそっと囁く。その途端、リリスの腰の奥が僅かに疼いた気がした。
同時に腰がビクンと跳ねると、耳元でサマエルの満足げな笑みがこぼれる。
「リリスの身体は、素直で可愛いです」
乳房を撫でていた左手がゆっくりと湯に沈み、腹部を優しく撫で回す。
「もっと……」
「もっと下、ですか?」
質問に頷けば、サマエルの指先がリリスの下腹部を優しく覆った。
それだけで身体は期待に震え、リリスはサマエルにすり寄る。
「さあ、ねだってリリス。私にどうしてほしいんですか?」
「そ、そこ……」
「この下ですか?」
「ンッ……そこも……そこも洗って……ほしい……」
「もちろん、あなたの望みのままに」
従者らしい台詞に欲望を乗せて、サマエルの手がリリスの襞にゆっくりと指を這わせる。
湯の中なので感覚は少し鈍いが、彼の指先に女の証を触れられているのだと思うだけで、リリスは興奮してしまう。
「サマエル、もっと……」
「中を洗って差し上げても?」
「うん……はや、く……」
もはや洗うという行為を逸脱していたが、理性は媚薬によって消えていた。
気がつけば自分で股を広げ、リリスはサマエルが触れやすいように腰を突き出す。
「嬉しいです。本当はずっと、ここも洗って差し上げたかった」
耳を甘嚙みしながら、サマエルの中指がリリスの入り口をゆっくりと押し開く。
「んっ、身体が…っ……」
バスジェルで色づいた湯が指と共に中に入ると、全身が熱くなりリリスは喉を反らしながら身悶える。
「ずいぶんと、気持ちよさそうですね」
「いい……でも、溶けてしまいそう……」
「私もです。あなたが乱れる姿を見るだけで、いってしまいそうだ」
泡のついた手で乳房への愛撫も強めつつ、サマエルが甘く囁く。
「あ、サマエル……私……」
「達していいですよ。あなたのお世話は、私がちゃんとしますから」
水を跳ねさせながら、リリスの身体は快楽に溺れていく。
しかし恐怖はない。むしろサマエルの手で乱れる喜びに、彼女は染まりきっていた。
「ああ、サマエル……ッ」
「可愛いいです。あなたが乱れる姿は、本当に可愛い」
リリスの中を搔き回しながら、サマエルの親指が彼女の花芽を強く刺激した。過敏になっていた淫芽を摘み取るように潰されると、凄まじい法悦がリリスに襲いかかる。
「ああああッ………!!」
途端に目の前が真っ白になり、リリスの身体が淫らに震える。
初めての絶頂は、媚薬の効果もあり強烈だった。
むしろ強すぎる刺激に身も心もおかしくなり、リリスは泣きながら悲鳴にも似た嬌声を上げ続ける。
「ああ、さすがにもう我慢できそうもない」
響くサマエルの声に応える余裕もなく、リリスはそこで一度意識を手放した。
しかし甘く淫らな触れ合いは、まだ始まったばかりだった。