冷酷公爵の歪な寵愛
- 著者:
- 宇奈月香
- イラスト:
- 氷堂れん
- 発売日:
- 2018年08月03日
- 定価:
- 726円(10%税込)
お前のすべてを明け渡せ。
伯父から提示された資金援助の条件は、“冷酷非道な妻殺し”と噂される公爵・ライデンの子を身籠ること。ジュリアは、困窮する家族を助けるために、覚悟を決めて彼のもとへ向かう。だがライデンはそんな彼女を、「誰にそそのかされた」と、淫らに責め立ててきて――!? 初心な身体に快楽を刻み込まれ、恐怖を感じるジュリア。それでも、ともに過ごすうちに、彼のわかりにくい優しさに触れ、次第に惹かれていき……。
人嫌いな公爵×秘密を抱えた勝気な娘、互いの傷が結ぶ愛!
ジュリア
貿易商の娘。困窮する家族のために、ライデンの屋敷へ向かう。思ったことをはっきり言うため、煙たがられやすい。
ライデン
冷酷非道な妻殺しと噂される公爵。社交の場にめったに姿を現さないことから、死んでいるのではとも囁かれていた。
「小柄なわりには成熟しているな。この身体で何人の男をたぶらかしたんだ?」
そんなことしていない。
涙目になりながら、必死で首を横に振った。
指先が恐怖で冷たくなっている。そのくせ全身が燃えるように熱い。おびただしい量の汗が噴き出していた。
(怖い、怖い──ッ!)
「そう震えるな。すぐによくしてやる。お前もよく知っているだろう、男をここに咥え込む快感を」
嘯き、ライデンの手が脚に這わされる。内股をなぞられ、下着の上から秘部を撫でられた。
「──ッ!?」
ジュリアのことをまったく無視した言動が怖かった。がくがくと全身が震えている。逃げなければと思うけれど、ライデンの拘束が強くてどこにも行けない。
「ンン──ッ!」
やめてと涙ながらに訴えるも、身体から徐々に力が抜けていく。口を塞がれているせいで、呼吸がうまくできないのだ。
「どうした、抵抗は終わりか? それとも、嫌がるふりも手管の一つか」
攻撃する手がとまったのを見て、ライデンがほくそ笑んだ。指が布地越しに媚肉の割れ目を引っ?く。
「ン……ッ、ンン──ッ!」
目を見開き、身体をくねらせて抗う。
「私は言ったはずだぞ、出ていけと」
残忍さの滲む声で呟くと、ライデンが指で秘部を押した。陰唇に潜む蜜穴を弄られ、ジュリアは咄嗟に脚を閉じた。だが、ライデンの身体が邪魔で抵抗できない。知らない刺激に身体が跳ねる。
「いい感度だ。あの女が寄越すだけのことはある」
ライデンが何を言っているのか、まったく理解できなかった。
ジュリアはふーふーと獣じみた呼吸をしながら、ライデンを睨みつける。これが今、ジュリアにできる最大限の威嚇だった。
そんなジュリアにほくそ笑み、指が上へと滑っていく。花芯をこねくり回された。
「ふ──っ、ン……ッ!」
こり、こり…と花芯を押しつぶされる。知らない痛みに呻き、両手でライデンの腕を押しやった。
「生意気なことを」
手のひらで秘部を包むように押し当てられると、指の全部を使って擦られた。
(や──、なに……これっ)
初めて知る異性の感触。
ジュリアよりもずっと大きい手がもたらす絶妙な力加減と、心地よさすら感じる温もり。指先でぐ…、ぐ…と蜜穴を押されて秘部がひくついた。
(こんなの知らない)
身体が勝手に彼の指に反応している。
ライデンはゆっくりと秘部全体をなで上げていく。時折、中指が花芯をこねた。
「ん……、ん……ッ」
途切れることのない刺激に、蜜穴の辺りが湿ってくるのを感じた。
嫌なのに、じん…と腰の奥が疼いた。
「どうした。腰が揺れているぞ」
からかい声に涙目で睨みつければ、下着の裾から侵入してきた手が直接秘部に触れた。
「──ッ!!」
「粋がっているわりに、身体は従順だ。ここはさらなる快楽を求めている」
指の先端で蜜穴を突かれた。中の様子を窺うような仕草に、ジュリアは夢中で首を横に振った。
(やめてっ)
だが、ジュリアの願いをあざ笑い、ゆっくりと指が中へ潜り込んでくる。
「ん──ッ、んん──!!」
信じられなかった。
長い指が奥まで侵入してくる。異物感にさらに震え上がった。
「一本でこの窮屈さか。まるで処女並みのしまり具合だ。どうした、苦しいか?」
くつくつと笑みを零しながら、ライデンが指を動かし出した。抜き差しされる摩擦熱に恐怖を感じて、ジュリアはギュッと目を瞑った。
(嘘……、私の中に……ライデン様の指が……)
蠢く感触が怖い。
なのに、蜜壁を擦られることには恐怖以外の感覚があった。腰の奥を疼かせている熱が少しずつ強くなっていく。
(何、これ……。こんなの知らない──)
「お前の中が私の指に吸い付いてくる。こんなに濡らして、はしたない女だ」
制限された中での呼吸に、次第に意識がぼんやりとしてくる。
囁かれる声が身体の中で木霊していくみたいだ。
「……んぅ、……ふっ」
「声が甘くなってきたな。溢れる蜜の音が聞こえるだろう?」
くち、くち…と指を動かされるたびに水音が立っている。卑猥な音を聞きたくなくて、ジュリアはいやいやと首を振った。