蜜惑の首飾り
- 著者:
- しみず水都
- イラスト:
- ウエハラ蜂
- 発売日:
- 2015年07月03日
- 定価:
- 660円(10%税込)
君はもう、私のものだ。
没落した伯爵家の令嬢ユーリアは、ある日、初恋の青年エリアスと再会する。成長した彼は侯爵家を継ぎ、軍人としても名を馳せていた。そんなエリアスが突然求婚してきて……? でも、自分では彼に釣り合わない。断るユーリアだったが、彼から贈られた首飾りをつけたとたん、不思議な感覚にとらわれる。「それをつけている限り、君は私の言いなりだよ」首飾りの力に支配されたユーリアは、情熱的に抱かれ、身も心も蕩かされていき――。
ユーリア
元伯爵令嬢。修道院で暮らしていたが、エリアスから結婚を申し込まれて……?
エリアス
ユーリアの初恋の青年侯爵。不思議な首飾りの力を使い、ユーリアを……。
「君が素敵すぎて堪らないんだ。肌も滑らかで……」
ユーリアの頬に当てていた手を首筋から肩へと撫で下ろす。
「あ……っ」
肌を撫でられた刺激でびくっとした。
「胸も大きくて魅力的だ」
鎖骨から更に下へと移動したエリアスの手は、ユーリアの白い乳房を包むように掴む。彼の手を目で追っていたユーリアは、そこではっとした。
「わたしったら……」
ドレスもコルセットもパニエも身に着けていない。ロゼル・ライトの首飾りと、靴下を留めるレースのガーターベルトが腰に残っているだけだ。
(いつの間に脱がされたの?)
エリアスとひとつになって口づけをしてからは、記憶が曖昧だ。頭の中がふわふわして思考が定まらない。そのせいなのか、自分のはしたない姿に気づいても、それほど深刻なことと捉えていない。
エリアスから与えられる甘い刺激に、身体と意識が支配されていた。
「あぁ、そこは……んんっ、うっ」
エリアスの手のひらが乳房を揉みしだく。乳首を摘まんで捩られると、もたらされた快感に溺れて、喘いでいるしかなくなる。
今のユーリアはエリアスにされるがままだ。
「これ気持ちいい?」
「ん、いい、あぁぁっ」
両方の乳首を同時に弄られて、双方から伝わる快感に首を反らして喘ぐ。
「可愛い声が出るね。これも嬉しい誤算だったよ。官能は力で操れるものではないからね。君の資質と私との相性がいいということだ」
本当に嬉しそうな表情で、一方の乳首を舌先で舐めた。乳首を温かくて濡れたものに刺激され、淫らな熱が発生する。
「は……あ、あぁっ」
喘ぎながら身体を震わせた。
先程も散々舐めたり吸ったりされたけれど、今の方がずっと強く感じる。快感の熱が身体の奥からずくずくと発生してきた。
「エ、エリアス……さま……! おねがい……」
未経験の感覚が身体の中で膨らんできて、激しく困惑する。エリアスの肩を掴んでいた手に力を込め、彼を呼んだ。
「なにをお願いしたいのかな?」
口に乳首を含んだまま目線を上げ、赤い顔のユーリアに問いかける。
「それ、されると、変なの……身体の中が熱くて、おかしくなりそう……あ、もう、吸っては……んんっ」
ビクンビクンと震え、息を乱しながら訴えた。
エリアスは乳首を嬲るのをやめて顔を上げる。
「本当に君は感度がいいね」
華やかな笑みを浮かべて、ユーリアの唇にちゅっとキスをした。
「ああ、動いては……」
エリアスの動きで身体が揺れ、下腹部が疼く。
(あ……な、なに?)
エリアスとキスをしてからは、引き攣れと痛みが消えて圧迫感だけが残っていた下半身が、熱くなってきた。
「ん? 中が動いたね」
エリアスが片眉を上げて微笑む。
「ん……あ、あぁ……っ!」
剛棒を咥え込んだ蜜壺の中から、淫靡な熱が発生している。
「もぞもぞしてどうしたの?」
エリアスの手のひらが、わき腹から腰に向かって撫で降りてきた。ぞくぞくするものが背中を駆け上がる。
「中が……熱いの……」
身体を震わせながらユーリアは答えた。
「中とは、ここのこと?」
腿の上にいるユーリアの身体を、下から突き上げる。
「はっ、あっ、そこ……あぁっ」