甘いおしおきを君に
- 著者:
- なかゆんきなこ
- イラスト:
- カワハラ恋
- 発売日:
- 2013年07月03日
- 定価:
- 660円(10%税込)
おねだりの仕方は、教えましたね?
とある事情から、幼馴染みであるルーファスの妻となった花屋の娘ユーリ。都会で医術を学び立派な医者となって戻ってきた彼がなぜ私と結婚を!? 「あなたはただ、私の欲を満たしてくれればそれでいい」そう言い放ち、ところ構わず毎日のようにユーリを貪るルーファス。彼にとって私は体だけの存在? 現状に胸を痛めながらも彼の役に立ちたいと奮闘するユーリだが、ある日、彼から禁じられていたことをしてしまって……?
ユーリ
元花屋の娘。父の死後、残された多額の借金を返済するため、娼婦になることを決意するのだが……。
ルーファス
ユーリの幼馴染みで医者。借金を肩代わりするかわりにユーリに自分との結婚を強要する
「やだ……なんでこんなことするの……」
「結婚した夫婦が身体を重ねることの何がおかしいんです? それに、あなたばかりが気持ち良くなっては不公平でしょう? ねえ、ユーリ」
ルーファスの指先が、弄ぶようにユーリの足をつつ……となぞる。そしてゆっくりと開かせ、内ももに唇を寄せた。
「んっ……ぁ……」
汗ばんだ肌の上を、熱い舌が滑っていく。
絶頂を迎えたばかりの身体は、舌先で舐められ、甘噛みされる度にぴくぴくっと反応してしまう。そして触れられてもいない蜜壺が、きゅんと疼いた。
「……ぁあ……」
「……ふふ」
最後に見せつけるように舌を這わせてから、ルーファスは再び身を離し、屹立する雄に手を添えた。
「あうっ……」
ずる……っと、蜜で濡れそぼった薄い茂みに、熱いモノが触れる。
にゅるにゅると割れ目を擦るルーファスの肉棒は、ユーリの想像以上に硬かった。
こんなものに貫かれたら、どれほど痛いだろうか。ユーリの心が恐怖に竦む。
「いやぁ……」
「聞きわけのない人ですね。そんなに私が嫌なら……」
むちゃくちゃに首を振り、あくまでルーファスを拒むユーリに気分を害したのか、ルーファスは彼女の身体から一度離れると、寝台の脇にある棚の引き出しから何かを取り出した。そしてそれを、見せつけるようにユーリの眼前に晒す。
「ひっ……」
声を引き攣らせたユーリの目がぎょっと見開かれる。ルーファスが手にしているのは、黒光りする棒──男性器を模した張形だった。
「言うことを聞かない悪い子には、これでおしおきしなければなりませんね」
ルーファスは笑みを浮かべながら、その張形をユーリの頬にぴたりと添えた。ひんやりと冷え切った硬いそれは、ユーリの恐怖をさらに煽る。
彼は脅しているのだ。血肉の通わない道具で処女を奪われるのがいいか、彼自身に奪われるのがいいか選べと。
「……ユーリ?」
「ぅ……うう……」
優しい声音がユーリに選択を迫る。追い詰められた彼女は泣きながら、ルーファスの肉棒に手を伸ばした。
「よくできました」
ちゅ……とユーリの頭に口付けると、ルーファスは張形を寝台の外に放り投げて、再び腰を密着させる。
「大丈夫。痛いのは最初だけです。私がちゃんと躾けてあげますからね」
「ひっ……ぁ……ああ……」
屹立した肉棒を擦りつけられ、ユーリの身体が再び熱を帯びてくる。
じんじんと痺れるように下腹の奥が疼く。恐怖に竦む心とは裏腹に、ユーリの身体はさらなる刺激を求めていた。